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気密のヒミツ。

2014/11/21(金) 現場のこと秋田 修吾

高気密・高断熱と言って、気密測定を行っていない会社は多くあります。断熱性能は、断熱材やサッシ、玄関ドアなどから数値を算出する事は可能です。
一方、気密性能は、計算式で出るのではなく、現場で気密測定を行わなければ、その数値を算出する事は出来ません。気密測定を行わずに“高気密”を宣伝している住宅は要注意です。

さて、中石切町のM様邸。いつもは建設途中で気密測定を行い、目標値に至らなければ是正工事を行うのですが、今回はお引越し間際の測定。是正工事が行えない一発勝負となりました。 

でっかい扇風機のようなもので、室内の空気を屋外に送り出すと、外と内で圧力差が生じます。それと漏れて侵入してくる空気量を測定することで気密の数値が出ます。
「おー、割といいねー」と換気メーカーの担当者。結果、C値:0.8 c㎡/㎡。

「割といいねー」には理由があります。今回はほぼ完成した状態で行っているので、エアコンや換気扇、給排水などありとあらゆる配管がすでに壁面を貫通しています。かつ、コーナーサッシの方立をスチールで製作したり、土間に掃き出しサッシを用いたりと不安要素がいつも以上にあったからです。

なので、「割といいねー」にほっとしました。
これで、各居室のはりめぐらしているダクト式の24時間換気が効率よく機能し、快適で健康的な住環境が実現出来ます。

断熱性能がよくても、気密のない隙間だらけの家では、その効果は半減です。
とっても大事な気密のヒミツ。健康的で快適な建物を実現するには欠かせません。

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